スペインの自動車メーカー、SEAT が塗装工場設備をアップグレードして省エネを実現

自動車メーカーの SEAT はグラコの最新の塗料循環用電動ポンプを、マルトレイ（スペイン）の自社工場にある塗料混合室に導入しました。
 

バルセロナから 30 キロ離れたマルトレイに位置する SEAT社の工場は、世界中で最も先進的な自動車製造拠点の一つです。例えば、この工場には他のどの施設よりも多くのソーラーパネルがあります。SEAT社の敷地内には 15 の建物があり、敷地面積は約300万平方メートル（サッカー場400面分）す。そして、そのうち約26万平方メートルが緑地となっています。

ここでは約 7,000 人が働いています。1週に3交代制で、SEAT の Ibiza,Leon, Arona, Audi A1 を製造しています。現在、工場では1日当たり約2,100台が生産され、75カ国で販売されています。これらモデルの塗装工程は、 2 つの作業場で行われます。1 つ目の現場では、防錆用の表面プライマーが塗布されます。2 つ目の現場では、ロボットによってトップコートとワニスが塗布されます。

エネルギーを節約し、メンテナンスを減らす

ポンプのもう一つの便利な機能はスリープモードです。実際に必要のない塗料を低い圧力で循環させることができるので、エネルギーを節約できます。塗料が必要になると、ポンプは数秒以内に通常の作動圧力まで上昇します。

これだけではありません。従来のポンプは通常、運転と調整を一緒に行いますが、E-Flo DC 4ボールポンプは独立して動作します。この機能のメリットは、個々のポンプが変化する圧力や流量要件に、1 秒間に複数回対応できるので、圧力変動を最小限に抑えられることです。さらに、メンテナンス作業中に製造を停める必要がないため、ダウンタイムがさらに減ります。電動塗装ポンプはもともとメンテナンス頻度が低く、年に 1 度のオイル交換が必要なだけです。

最後に、ポンプは PLC を使って制御し選択でき、ポンプの隣にあるモニターから継続的にモニタリングできます。データはラインの制御センターに集約され、SEAT社の中央制御センターに送られます。そこでは、管理者が塗装プロセスを包括的かつ継続的に制御します。

マルトレイで使われているグラコ製品は、E-Flo DC 4ボールポンプだけではありません。SEAT社は Husky 15120 エア駆動式ポリプロピレンダブルダイアフラムポンプをロア部ポンプに採用しています。このポンプはストールフリーの低脈動エアバルブを備えており、塗料の切り替えをスムーズかつ迅速に行うことができます。一体成型のセンターセクションは漏れの心配がなく、他の同等のダイアフラムポンプと比べてメンテナンスの負担が軽減されます。ベローズを年に 2 回交換するだけです。溶剤ラインの洗浄には、Endura-Flo 4D 350高圧ダイアフラムポンプが使われています。
 

これらの グラコポンプの使用は、SEAT社が厳しい環境基準を達成し、その塗料混合室を可能な限り効率的かつ生産的に運営することを可能にしています。

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