シーリング材の計量 & 吐出システムの比較
精密計量システム:選択という課題
1液性のシーラントや接着剤をうまく塗布できるかどうかは、正しいシステムを選択できるかどうかにかかっています。最適な吐出ソリューションの選択には、ショットのサイズや流量、材料の特性、製造スタイルなどの要素を考慮する必要があります。グラコ・シーラントと接着剤計量システムは、1液性材料の正確な吐出コントロールを提供します。各製品は、さまざまな1液性吐出の課題に独自のソリューションを提供します。
1液用製品比較チャート
連続的な液体移送 | |||
間欠的な液体移送 | |||
低粘性あるいは注入材料 | |||
高粘性あるいは非流動性材料 | |||
最小流量 | 30 cc/分 | 6 cc/分 | 10 cc/分 |
エンドエフェクター(ロボットハンド)重量 | 28-60 lbs (13-27 kg) | 0.11 lbs (<0.5 kg) | 0.11 lbs (<0.5 kg) |
液体温度範囲 | 周囲温度 - 400˚F (204˚C) | 周囲温度 - 400˚F (204˚C) | 周囲温度 - 158˚F (70˚C) |
ホットメルト材料 | * | * | |
ガラスビーズおよびフィラー | |||
閉ループ流量制御 | |||
計量原則 | ギア | 液体レギュレーター&流量 | 容積計量式 |
最大液体圧力 | 2500 psi | 4500 psi | 4000 psi |
フィードシステム | 共通または専用 | 共通または専用 | 専用 |
システムの特徴や性能は、材料や用途によって異なります。客様の生産工程に適したご提案については、当社の専門家にご相談ください。*ホットメルト材料は Therm-O-Flow ホットメルト供給システムを必要とする場合があります。 | |||
ショットサイズと流量
最初に調査することの一つは吐出ショットのサイズと流量です。グラム単位のごく少量の接着剤を必要とする用途もあれば、毎分数ガロンの連続流量を必要とする用途もあります。
グラコの精密ギアメータリングシステム(PGM)は、粘性流体のパルスフリー塗布用に設計されています。ギアメーターの核にあるのは PGM です。これは、2 つのギアを同時に回転させて液体の加圧空洞を作り、それがシステムのアウトレットバルブを前方に移動させるというスタイルのポンプです。PGM は小さなショットサイズを連続的な流量にまで吐出する信頼できる多用途なソリューションです。
もう一つ考慮すべきことは精密継続流量システム (PCF) です。このシステムは、閉ループ圧と流量制御で設計されていて、流量をその場で迅速に調整するための高度なアルゴリズムを備えています。即時応答により、システムは特定の液体の非常に小さなショットサイズを吐出することが可能です。アルゴリズムによる自動調整のため、PCF は様々なショットサイズや流量を必要とする吐出用途の優れたソリューションです。
E-Flo iQ は容積計量式計量システムで、精密サーボ駆動電動モーターを使用して定量ピストンポンプを駆動します。電動モーターのアドバンス制御により、システムは少量から多量までの流量を正確に吐出することが可能です。スマートポンプ切り替え制御は圧力のゆらぎを取り除き、アウトレットでの滑らかで一定した圧力や流量を導きます。
材料特性
考慮すべき最重要要因の一つは、システムが吸引する液体と最も互換性のある技術は何かということです。
PGM は研磨充填剤のない粘度の高い材料向けの素晴らしいソリューションです。このシステムには粘度を制御し、ショットの再現性を向上する熱性能も備わっています。
PCF はより濃い素材向けの多用途ソリューションで、低せん断であるというメリットがあります。PCF のコンポーネントは、壊れやすい(バルーン)または研磨性などの様々な充填剤に耐性があり、材料を温めるという機能もあります。
最後に、E-Flo iQ は接液部品やモジュラーディスペンスバルブの数が少ないので、充填材料など、ほとんどの材料の粘性や化学性に対応します。
製造スタイル
製造セルとシステム設定の物理的なレイアウトは、用途に最適に作用する製品に影響します。
PGM システムは供給ポンプ、制御パネル、ギアメーター、およびバルブなどの多くのコンポーネントから構成されています。供給ポンプと制御パネルの両方がギアメーターとバルブに配管および配線されるには電子コネクタが必要で、ロボットオートメーションのエンドエフェクタに取り付けられます。ロボットテクノロジーには最高 60 lbs. (27 kg)の十分なペイロード能力が必要ですが、そのため、遅い吐出サイクル速度とパターンに最適です。
より簡単な構成や軽量なシステムが必要な場合、PCF システムは供給ポンプ、小型の制御センター、液体プレートおよびバルブで構成されます。制御センターは小型であるため、通常はロボットセルのケージの上に取り付けられます。液体プレートは一般的にはロボットの支柱に取り付けられ、バルブはエンドエフェクタに取り付けられます。PCF バルブのサイズは PGM バルブよりも小さいので、ロボットのペイロード能力を考慮する際にはサイズの差を念頭に置く必要があります。
E-Flo iQ は、高精度を利用できる最もシンプルな単一コンポーネント計量システムです。ペール缶またはドラム缶から直接計量するので、システムコンポーネントの数を減らし、ロボットのペイロード要件を劇的に減らします。システムは E-Flo iQ供給システム、ホース、およびエンドエフェクタに直接取り付けられる iQ ディスペンスバルブから構成されます。自己完結的な電動駆動、液体コントロールおよびポンプを備えた、E Flo iQ は幅広い製造設定でお使いいただけます。
概要
シーラントと接着剤の吐出プロセスの指定は難しい場合があります。グラコのチームは、全製造業でシーラントと接着剤を確実に、正確に、安全に吐出する製品と経験を備えてお手伝いをいたします。単一コンポーネント計量システムの選択時の支援については、当社のエキスパートにご連絡ください。